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大規模修繕工事への管理組合の積極的な関わりがマンションを長持ちさせる

管理組合が主体的に大規模修繕工事に参画する

マンションの大規模修繕工事を成功させ、建物を長持ちさせるためには、コンサルタントや工事会社などの外部の専門家に任せっぱなしにせず、管理組合が技術的な面も含めて主体的に工事に関わることが大切です。キーワードとなるのは「情報」と「コミュニケーション」で、ここで言う「情報」とは、

・管理組合が提供する情報
・工事会社等が調べ、管理組合が確認していく情報

などです。なぜ「情報」と「コミュニケーション」が重要なのか、大規模修繕工事の目的から考えていきます。

マンションの資産価値の維持・向上

大規模修繕工事の目的には、居住性・機能性の向上も含まれますが、大部分を占めるのは経年劣化や不具合・問題点の解消です。具体的には、

・耐久性(躯体や建築部材の劣化抑制など)
・安全性(剥離・落下の防止など)
・防水性(躯体内部や室内への水の侵入防止など)
・意匠性(汚れ落としや色・ツヤ等の美観の回復など)

などを高めることにより、マンションの資産価値の維持・向上を図ることが目的です。大規模修繕工事とは、言うならばそのための投資であり、10〜15年に一度の大イベントなのです。

「情報」と「コミュニケーション」の不足が問題を招く

大規模修繕工事の目的を達成し成功に導くためには、前述したように“情報とコミュニケーション”が重要です。情報とコミュニケーションが不足している場合には、次のような問題が起こり得ます。

・コンサルタントや工事会社の工事前・工事中の調査不足(管理組合からの情報収集を含む)
・方針、選択肢、リスク、効果の限度などの説明不足

これらは品質の問題と言うよりも、コミュニケーション不足により内容が管理組合に伝わっていないということです。細かく調査し、丁寧に説明していくことは、専門家側に求められる態度ではありますが、管理組合側も待っているだけではなく、必要な場合は専門家に要求して説明を引き出すことや、管理組合手持ちの情報をきちんと提示していくことも大事なことなのです。

管理組合からの情報提供の重要性

大規模修繕工事の際に必要となる基本的な情報は数多く、日頃から図面、工事履歴、各種報告書の保管と整備を管理組合で行っておきます。また大規模修繕工事の専門家であるコンサルタントや工事会社であっても、建物を数回見ただけでは全容を把握することはできません。建物の実情をできるだけ正確に伝えるには、管理組合がアンケート調査などを活用しながら建物の問題点と課題を洗い出し、その情報を提供することが重要です。

大規模修繕工事の成功が、マンションを長持ちさせる

管理組合手持ちの情報を提供する一方、工事会社などが行った各種調査・試験はその結果の説明を受け、仕様通りの工事が行われているか管理組合自身もチェックするなど、管理組合は情報の提供者として、また外部の専門家が調べた情報の受け手としての役割を果たしていくことが重要です。このように管理組合が主体的に工事に参画することが、大規模修繕工事を成功させ、結果的にマンションを長持ちさせることにつながるのです。

営業部  担当者:苑川、大城
TEL:03-6228-7836 FAX:03-6228-7848